黒い素材や資材で展覧会を制作。
こんにちは。暗素研の小笠原です。
こちらの記事では、展示会に使用できる黒色に特化した資材や素材をご紹介します。
黒色の素材を使うことで、照明を落とした部屋での文字情報の見えにくさや、案内板の反射による見えにくさといった課題の解決を目指しています。
美術館や科学館、そして博物館の企画や運営、制作やデザインに携わる方もぜひご覧ください。
この記事でご紹介する展覧会用の資材
・反射をおさえたキャプション、案内パネル
・認識しやすいQRコード
・世界一黒い布(背景資材用)
イベント設営用の装飾資材を探している方、ディスプレイや空間をつくる方もご覧ください。
反射で見えないを解決して、文字やロゴを目立たせる資材
こちらは反射をおさえたキャプションです。
美術館は作品保護のために照明をおとしています。
そのため解説パネルのコントラストが落ちて見えにくかったり、案内板にスポットライトを当てた場合には反射してしまったり、文章が読みにくい場合があります。
低反射のキャプションの特徴としては、
・反射が抑えられているため、光沢によって文字情報が見えにくくなることはありません。
・印刷よりも黒い表現ができるため、白と黒のコントラストが高まり、遠くからでもはっきりと見えます。
暗室でキャプションのコントラストが落ちてしまい、特に高齢者の方から見えにくいといった相談や事例がある場合、
またはライトアップした案内板が反射で見えにくいといった事例がある場合にご相談ください。
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作品の解説、展示に役立つQRコードやARマーカー
展示されている作品はキャプションのような文字情報の他にも、音声で解説する場合もあります。
作品の横にQRコードが設置されていたり、音声ガイドが貸し出されていて、ガイドについた番号のボタンを押せば解説が聞くことができたりします。
年配の方、障害によって文字が見えにくい方、または外国人観光客など、文字情報以外にも音声で作品の解説をしてくれるとても便利なものです。(多言語の音声解説もあるそう)
画像の2次元コードは、黒色の光吸収素材で作成したものです。
こちらも低反射のキャプション同様に反射や光沢が抑えられているためコントラストが高まり、認識率が上がります。
作品保護のために照明を落とした美術館や博物館で、QRコードのコントラストが落ちて読みにくい場合があれば、
光吸収素材を使用したQRコードをおすすめします。
ライトを当てて、反射して認識しにくいといった事例もありましたらご相談ください。
作品や展示を際立たせる
美術館や博物館、または科学館での展示で、より作品を際立たせたい場合に黒い背景はいかがでしょうか?
こちらの「太黒門」という名称の黒い布は、光吸収率99.9%。世界一の黒さを誇ります。
化石や金属製の作品、他にはガラスのような工芸作品など、アートの展示、研究の発表展示の黒背景として役に立ちます。
作品そのものが強調され、高級感も演出できます。
また、太黒門は撮影用の黒い背景としても使用できます。
博物館や化学館での資料撮影時に、背景の影響を受けずに展示物、または資料を撮影することが可能です。
保存や研究用の資料撮影の背景としてもいかがでしょうか?
お問い合わせ
展覧会の企画に役立つ、黒い資材の情報は以上になります。
作品は光で劣化してしまうため、展示する際には保護とのバランスが難しい課題となります。
照明を落として部屋を暗くすることは作品の保護に有効ですが、時には鑑賞しにくくなることもあります。
作品を次世代に残し、多くの人に作品を見てもらうこと。保護と展示の両立を図る学芸員やキュレーターの方々の苦労や舞台裏が分かると、展示をつくることの難しさが見えてきます。
黒い素材で、少しでも快適な作品の鑑賞、または展示や表現の質を上げられるようなことができたら幸いです。
反射や黒い資材に関してのご連絡、ご相談はお問い合わせフォーム、もしくは下記メールアドレスまでお問い合わせください。
Mail : kopro@koyo-orient.co.jp
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